デジタルマーケターは、これからの時代を支える業種と言っても過言ではありません。生活様式の変化ともに、デジタル端末が普及し、今や私たちの生活に欠かせない存在となっています。このような現代において、これらデジタル端末から得られるデジタル情報を、いかに有効に活用するかが企業の存続を左右する一因となる可能性が高いという理由があるからです。
将来性を感じることのできるデジタルマーケティング業界ですが、未経験でも採用されることがあるのでしょうか。また、新卒でも採用されるのでしょうか。デジタルマーケティングの業務を確認しつつ、デジタルマーケティングの分野や資格など必要なスキル、企業の採用傾向などを確認しながら、採用される方法を探っていきます。
Contents
そもそも、デジタルマーケティングとはどんな仕事?
「マーケティング」とは、どのような価値が市場のニーズを満たすのかを探り、市場のニーズを満たす価値を生み、顧客に届け、利益を上げるものです。
その中でも「検索エンジン」・「SNS」・「メール」など複数のデジタルテクノロジーを活用したマーケティングを「デジタルマーケティング」と呼びます。
インターネットでの顧客の行動データを分析し、顧客の状況に合わせたマーケティングを行うのが「デジタルマーケター」の仕事です。
仕事内容
デジタルマーケティングの仕事を大まかに分類すると、
- 調査
- 分析
- 戦略立案
- 検証
の4つ。
市場のニーズを調査し、分析を行い、それをもとにした戦略を組み立てます。その戦略をもとに販売を行い、戦略の検証を行うのが仕事となります。
デジタルマーケターに必要な資格は?
デジタルマーケターは、必須な資格はありません。ですが、持っていると転職で有利だったり、年収をあげることができる資格はいくつかあります。
代表的なものは、
- マーケティング・ビジネス実務検定
- ネットマーケティング検定
- ウェブ解析士
- Webアナリスト検定
- インターナショナル・マーケティング・アナリスト検定(IMA検定)
- ウエブ検定
- 統計検定
- Google Adwords認定資格
- Yahoo!プロモーション広告プロフェッショナル認定
などです。
もちろん行うマーケティングレベルに応じて、必要となる資格は異なりますが、業務を行う上で絶対に必要というものではありません。実務を通して学べることも多いので、資格を持っている事よりも実務経験がある方の方が優遇される傾向にあります。
現在デジタルマーケターで活躍していて、より専門性を高めたい、という方はこれらの資格に挑戦してみてもよいでしょう。
webマーケティングとの違い
デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いは、両者の扱う領域の違いです。Webマーケティングは、その名の通りWebサイトを通じてマーケティングを行います。検索エンジンで上位にくるためのSEOやWeb広告の運用などの施策を行い、サイトへの流入を増やすことがwebマーケターの仕事です。
一方、デジタルマーケティングは、Webサイトのみならず、全てのデジタルで得られるすべての情報をターゲットにしたマーケティングです。
WebマーケティングがWebのみを対象としているのに対して、デジタルマーケティングはSNS、口コミサイト、EメールでのDMなど、Webだけではなく多様化しているさまざまなチャネルが分析範囲として取り組みます。
Webサイトのみならず、実店舗の販売データや顧客データを分析し、実店舗の広報やディスプレイの変更などを行うこともあります。
デジタルマーケティングの業態
デジタルマーケティングの業態は、主に7種類に分類ができます。
- 企業内のデジタルマーケティング部門
- 媒体社
- 広告代理店
- Webコンサルティング会社
- メディアレップ
- デジタルエージェンシー
- アドテクノロジーベンダー
いずれも、Twitter・Instagramなどに代表されるSNSマーケティング、検索エンジンを利用する「SEO」、検索エンジンを利用した際に連動して表示される広告を利用した「リスティング」と、「SMEマーケティング」、「ダイレクトマーケティング」と呼ばれるメールやDMを利用したマーケティングなどを活用しています。
デジタルマーケターの安定性は?
デジタルマーケティングの市場規模は拡大の一途にあります。
コロナ禍で顧客行動のオンライン化が進んだため、さまざまな企業がニューノーマルの顧客行動への対応が迫られています。
そのため、今後もデジタルマーケティング業界は安定して拡大していくと予想されます。
デジタルマーケティングを始める会社は増えている
スマートフォンの普及により、消費者はインターネットでいつでもモノを買ったり、店舗の情報や口コミを調べて買うかどうかを判断できるようになりました。
ユーザーの接触機会を増加させ、いかに見込み客を作るかはどんな企業でも大きな課題です。そのため、デジタルマーケティングを今から始める、拡大していく、という企業も多くなってきています。
また、新型コロナウイルスの感染拡大なども後押しし、実店舗での企画・戦略と共にWebでの戦略は必須になってきています。
コロナ禍でも安定した成長をしている
コロナ禍で不要不急の外出を避ける人が増え、情報収集や買い物をオンラインで済ませたいと思っている方が増えました。
特に、外食業界は、緊急事態宣言の発令により時短営業を余儀なくされていることや、自宅にいる方が多くなったため、UberEatsや出前館などのデリバリーサービスが急速に拡大しています。
このように、顧客行動は変化を続けているので、ニューノーマルを踏まえた顧客体験や新しい戦略を企業は実施しなければなりません。
そのため、デジタルマーケティングは特に重要な役割を担うことになります。デジタルマーケターは、コロナ禍でより必要とされている職種です。
デジタルマーケターに転職するには?
将来性を感じることのできるデジタルマーケターに転職をしたいと考えたときに、どのような経験があり、どのようなスキルがあればいいんだろう?と思う方も多いと思います。
もちろん、デジタルマーケターに必要なスキルを身に付けることは大切ですが、資格を身に付けていないからとあきらめる必要もありません。デジタルマーケターには様々な職種があるので、未経験でもデジタルマーケターになれる可能性はあります。
そこで、デジタルマーケターに転職するためのコツをご紹介いたします。
まずは具体的なキャリアプランを作る
デジタルマーケターに転職をしようと決断するのであれば、現状の自分自身のスキルを確認しておきましょう。そのスキルをもとに自分自身のキャリアプランを作成してみてください。
キャリアプランを立てるには「過去の自分を確認」・「自分の現状を理解する」・「具体的な将来像を描く」と3つのポイントがあります。そして、現状から将来を結ぶ計画を立てるのです。
また、デジタルマーケターについても深い理解が必要になります。どのような分野のどのようなマーケターになるのかを具体化する必要があるからです。
エージェントに相談するのも手
とはいえ、十分な知識がなければ具体化はそう簡単なものではありません。そんな時はエージェントの利用がおすすめです。
エージェントに相談することで、自分の経験の棚卸しや、キャリアプランに対しても適切なアドバイスをくれるはずです。
エージェントは少なくとも企業が、欲しい人材像、スキルなどの情報は数多く持っています。そこから逆算することでキャリアプランをより具体的に描くことができるでしょう。
経験者の方は、自己表現をしていくことで市場価値を上げられる可能性も
デジタルマーケターの経験を持たれている方は、ご自身のスキルを明確に提示できることで市場価値を上げられる可能性が生じます。
自己表現価値は、大きく着目される要素となっています。例えばTwitterに代表されるフォロー、フォロワーは自己表現から生まれる価値化の顕著な例です。同じ趣味や好みのみならず、最終的には人間性など自己表現がブランド性を生むからです。広く知られることを目的とする広告では、この表現というものが重要視されるのは言うまでもありません。
つまりは、自己表現をすることで自分自身の市場価値を高めることができれば、採用される可能性も高まります。
SNSなどを通して人脈形成をしていれば、自分のやりたい仕事にも近づけるはずです。
未経験の方はデジタルマーケターが集まるイベントへ参加してみよう
デジタルマーケターとしての経験がない方は、様々な意味で情報収集が必要になります。それは、デジタルマーケターの業務をより具体化して理解をする必要があり、何が求められているのかを知る必要性があるらです。
これらの機会として最も有用ものが、デジタルマーケターの集まるイベントです。有料のものももちろんありますが、無料のものもあるので積極的に参加をしてみましょう。
人脈構築にもつながりますので、積極的に参加し、情報収集を行っていくことが大切です。
デジタルマーケターの年収を確認しよう
デジタルマーケターに転職する時に一番気になる年収。
続いて、デジタルマーケターの年収や給与相場について解説いたします。
新卒の場合の給与相場
デジタルマーケターに新卒で入社した場合、年収は約360万円です。
会社の規模やどのような分野で活躍するか変わりますが、2020年の厚生労働省の調査によると、大卒の初任給の平均額の年収は271万円前後ですので、平均よりも高い給与が期待できるでしょう。
3年目の給与相場
デジタルマーケターとして3年間活躍した場合の給与相場は、400万円~450万円ほどです。
大学を卒業し、新卒から働いた場合は25歳。パーソルキャリアの「doda」の調査によると、25歳の平均年収は344万円となっていますので、こちらも平均より高い水準であると言えます。
参考:【年代別/年齢別】平均年収と年収分布2019 |転職ならdoda(デューダ)
10年以上やヘッドハンティングされる場合の年収相場
10年以上デジタルマーケターとして活躍した場合、年収は600万円~750万円ほどです。
さらにヘッドハンティングされるには、プレイヤーとしてではなく、マネジメントスキルを持ち合わせていることや、デジタルマーケティング業界でのトップとして活躍することが重要になってきます。
ヘッドハンティングされる場合は、1000万円以上の年収も見えてくるでしょう。
自分にあう会社の選び方
デジタルマーケターに関わらず、転職先が自分自身に合う会社であるかというのはとても大切な視点になります。自分に合う会社を選ぶためには、会社を知ることも大切ですが、まずは、自分自身が「何をやりたいのか」を明確にしておくことが必要です。
デジタルマーケターとして幅広い知識を身に着けたいのか、専門性を高めたいのかで、自分に合う会社を見つけましょう。
幅広い知識を身につけたいなら、規模で選ぶ
将来の自身のデジタルマーケターの将来を描く際に、この分野と特定できないような場合は、幅広い知識を身に付けることも必要になります。このように幅広い知識を身に付けたいのであれば、企業規模を意識する必要があります。
企業規模が大きければ、様々な事業が行われており、マーケティング分野も多岐に渡る可能性が高くなります。一方で、企業規模が小さければそれだけ専門性が重視されることになるからです。よって、幅広い知識を身に付けたいのであれば大きな規模の企業を選択するのが良いでしょう。
専門性を高めたいなら、大手で担当部署に
逆にこの分野でと心に決めた分野がある方は、専門性を高める必要があります。可能性を広げる意味では、大手企業のデジタルデジタルマーケティング部を持つ企業が理想と言えます。
また、大手企業は研修制度や教育プログラムが制度化されている場合が多いので、未経験でも転職が可能なことが多いです。
IT業界未経験でも可能。よりよい転職ならKOBUSHI MARKETINGへ
デジタルマーケティングは、将来的にも安定していて、さらに拡大を続けていく業種です。
現在、デジタルマーケターは人数が少なく、売り手市場となっています。
KOBUSHI MARKETING(コブシマーケティング)では、デジタルマーケターとの情報交流が可能なセミナー、交流会を行っています。
マーケティングに携わる人はもちろん、興味がある、これからマーケターを目指すという人も参加が可能ですので、人脈づくりや情報収集にご活用ください。
また、KOBUSHI MARKETINGでは人材紹介も行っています。自分に合った会社を見つけたい、という方は、ぜひ一度ご連絡ください。